永井の建築訪問記-Vol.7-
おばんです。設計部の永井です。
建築訪問記第7回です。
今年で、震災から10年が経ちましたね。
今回は、震災を機に誕生したDIY家具ブランド、石巻工房さんをご紹介します。
震災当時の私は中学生でした。当時は小中学生だった私たちの世代も、徐々に大人になり始め、社会に対して具体的に行動することができる年齢になってきたと言えます。
僕の周りでは、震災時に培った思いをバネに、様々なジャンルで活躍する人たちが、同年代でも徐々に増えてきています。
さて、震災当時は、津波による被害が大きかったですが、地震による建物の部分的な損壊も、かなり広範囲で起こりました。
それは、屋根が崩れて雨風がしのげなかったり、壁が崩れて厳しい寒さに耐えられなかったりするわけです。そんな中、DIYなどで普段からものづくりをしていた人たちは、応急処置でもそういったことに対処できていました。
しかし当時は、ほとんどの人が対処できなかったのです。枠がゆがみ、開きにくくなった戸の向こうに行くことを諦める人さえ多くいました。ドライバーの一本さえ持っていない家庭が、現代では一般的なことであり、ネジをしめたり緩めたりすることも未経験という人が多くいました。
そこで、行政からの支援を待つだけでなく、自分の力で生活を取り戻してもらおうと、地元の人々が使える工房として開かれたのが、石巻工房さんでした。
「誰でも作れる材料でデザインする」。それが石巻工房さんの家具です。
何年か経つと、徐々にその役割を終え、現在は復興の意思をきっかけに生まれた地域ブランドとして世界で活躍されています。そして、今年で10周年ということになります。
そんな石巻工房さんのショールーム兼ホテルができ、プレオープンに宿泊させて頂きました。
その名も「石巻ホームベース」です。
石巻工房さんの家具を使っていると、当時の色々なことへの感謝の気持ちを忘れずにいれます。
長くなってしまったので、詳細はぜひ、ホームページをご覧ください。
一階はカフェになっているので、家具を満喫できますよ!設計の永井でした!